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Vol.080 スティーブ・マックイーン

banner昨年2016年に日本でも公開された「スティーブ・マックィーン その男とル・マン」というドキュメンタリー映画をご覧になったことがあるだろうか?

原題もそのまま「Steve McQueen the man & Le Mans」なのだが、言わずと知れたレース映画の金字塔「栄光のル・マン」の製作背景についてのフィルムだ。

年代的にリアルタイムで「栄光のル・マン」を劇場で見られてはいないのだが、レース好きの「男の子」には余りあるロマンと男臭さの塊のような映画だった。

 

 

 

 

 

 

 

GettyImages-180484892-626x496しかしながら、情報としては知っていたマックイーンの「レース好き」が、この映画を見ることで、どれほどのものだったかがよくわかる。
そして圧巻なのは、カメラカーの仕組みや、撮影の裏話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

mcqueen以前にもこのコーナーで触れたことがあるが、彼はここ数年の欧州における(もちろん米国でもそうだが)ファッションアイコンであり、彼の映画に出てくるスタイルやふだんの服装などにさまざまな発見がある。

理屈抜きでカッコイイ男である。

 

 

 

 

 

 

この映画、特にオフのマックイーンが多数出てくるので、やはりそれだけでも見る価値があるかとは思う。しかし、一番の見どころはやはりメイキングの部分であり、撮影の背景や、出演した実際のレーサーたちの話など「あー、そうだったのか!」というようなシーンが多数ある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どういう意図で作られたのかはもちろんのこと、貴重なインタビューや編集とあわせて「栄光のル・マン」を知っている人も知らない人も楽しめる作品だといえるので、まだご覧になっていない方には是非おすすめしたい。

 

 

 

 

 

それではまた近々。

 

 

A prestissimo!!

Vol.079 ミラノがそんなにいいのか?

DuomoMilano日本人にとってのイタリアを代表する都市はローマだろうと思っていたが、実は結構若い人たちには(どこまでを若いというのは微妙だが、少なくとも40代くらいまでは)ミラノこそがナンバーワンらしい。

 

 

 

 

 

さまざまな意見があるだろうが、個人的にはミラノをパリ・ミラノとか同列に語っちゃったりするが、それってどうなの?というのが本音である。

 

 

 

 

 

tempobruttoというのも、ミラノという街はイタリアではさほど人気のある街ではないのは、意外と知られていない事実だったりする。

ロンバルディア州、イタリアの長靴列島の脚の付け根部分とでもいおうか、ともかくスイスと国境を面したかなりの北の都市である。ローマが政治の中心なら、ミラノは経済(金融)の中心地であり、工業も盛んだったため戦争の爪痕も多く、古都多きイタリアにあって、割合新しい建物が多い都市でもある。
いうなれば中途半端な都会なのだ。また、アルプスが近いということもあり天候も不順なことが多い。

 

 

 

 

 

 

もちろん、日本でいうところの「イタリア人」的なお洒落な人が集まる地域もあり、ミラノサローネやファッションウィークがあるので垢抜け感はあるが、ビジネスバリバリの比較的お金持ちが多いとはいえ、本当のイタリアの金持ちは美しい場所にいるので、ものすごくお洒落な人というのはそんなにたくさんいるわけではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_0140あんまり言うとミラノ在住の人に怒られちゃうので最初に断っておくが、ミラノに別段恨みはない。それどころか友達も多いし、仕事でよく行く町だ。

ここで言いたいのは、観光で楽しいという街ではないということと、グルメも大したことがない(つまり買い物メイン)ということだ。ちなみにイタリア本国のグルメ本では、人口集中地域の中ではロンバルディア州のページが最も少なかったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都会としての機能、つまりお金を出せばソレナリのことはちゃんとできる場所だが、そもそもの土地が持っている力は他が秀でているイタリアにおいてはやや見劣りするということなのだ。

 

でも、なぜか日本人はベネチアやフィレンツェを半日程度にしてまでミラノに訪れる。もしミラノとローマの滞在時間が同じようなパックを目にしたら、それは避けていただきたい。せっかくイタリアに行くなら、多少は不便でもそこでしか見られない古都や地方の物産、そして美しい景色を存分に楽しんで欲しい。

あくまで個人の感想ですよ!「個人の感想」(これさえ言っておけば日本ではOK?)

 

 

 

 

それではまた近々

A Prestissimo!!

Vol.078 日本の夏、イタリアの夏

ischia今年の欧州は非常に暑い。実は5月末から6月半ばくらいってのは、30℃超えが多く、自由業の連中はこの時期に早めのバカンスをとったりするくらいである。なので、きっと日本の夏も暑くなるだろう。経験上、なぜか欧州の5,6月が暑いときは日本も暑い印象がある。

 

 

 

 

 

 

 

さて、夏といえば日本人にとっては、GWとならんで旅行に出かけられる数少ないチャンスの一つだ。多くの学生さんから社会人、定年リタイア組までが夏のイタリアを楽しむケースが多くなる季節。

 

 

 

 

しかし、夏にイタリアに行っても、実はあまり楽しめないという事実をご存知だろうか?

 

 

 

 

 

chiusoもちろんサルデーニャをはじめとする海辺のリゾートは別だが、それは世界中共通の大混雑を体感できるに過ぎない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前号での便利さについての話ではないが、ローマやミラノなど人気の都市は、夏はみんな休むのが常識なので、よほどお金が大好きな商売人以外は、基本はみなさんバケーションを楽しんでらっしゃる。

 

 

 

日曜日もしっかりやすむような本当に美味しいお店は当然お休み。

一杯飲み屋も惣菜屋もみーんなお休み。

本当に美味しくてもまずやってるのはジェラテリアくらいなものか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

tempo_Firenze「そんなこと言っても、休みがとれないんだから仕方ないだろ~」

って怒られそうだが、せっかく何十万もかけてイタリアまで来るんだったら、暑いはお店は休みだわって時期には来てほしくない…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミラノ風ドリアがミラノに存在しないことは、にわかに有名になったそうだが、まもなく日本食の仲間入りするであろう「ボローニャ風スパゲティ」というのも、実はまず食べることができない。

ボローニャ風のミートソースは基本はショートパスタだったり、ラザニアに使用されるケースが多い。なので、日本のおいしいスパゲティを期待すると、「あー、うちはペンネだけどいいよね?」ってさらりとかわされるケースも多く、満願叶わずモヤモヤとした気分のまま帰国の途につく日本人も多いらしい…。

 

 

 

とにかく、イタリアに来たら有名な「ローマに入らばローマに従え(郷に入れば郷に従え)」の諺通り、地元の人たちが営業しているタイミングで彼らのオススメに従ってみて欲しい。

絶対に満足することは私も保証したい。

 

 

 

 

 

それではまた近々

 

 

 

 

A prestissimo!!

Vol.077 便利…。すぎる?

drone02日本は便利だ。
藪から棒に何をと思われるだろうけど、とにかく便利が当たり前だ。便利すぎるア●ゾンさんから黒い猫の業者が手を引いたりというようなニュースが取り沙汰されている。

が、やめた方も大英断だと思う。生活用品の買い物をこうしたネットサービスに頼っている家庭は激増の一途だろうが、それが日本では当たり前なんだから仕方がない。アメリカのような広大な国土だからこそ発展した通販も、ここまでくるとほぼいたれりつくせりの極みである。

 

 

 

 

 

 

untitledPCを立ち上げるでもなく、スマホからアプリでポン!歯ブラシからお薬までなんでもかんでも当日か翌日には届いてしまう。イタリアにもアマゾンはあったが、さすがに今頼んで数時間後なんていうサービスはないわけで、ただの通販サイトの一つでしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過度な便利さはまさに麻薬的なものなので、慣れてしまうとなくなることが辛いだろう。一方で不便もなれると良いものだ。昼はお休み。土曜と月曜は半ドン。日曜は休み。

 

 

 

 

 

コンビニなんかない。いつものお店でいつもの家族と会話して買い物をする。

もう東京の人にはそんな間隔がないのかもしれない。でも、ちょっとした会話って、精神的に非常に安定するし、心のゆとりというか、あくせくしない感じが自然とにじみ出てくる。

 

 

 

 

 

 

drone便利は確かにありがたいが、果たしてそこまで便利が最大の価値なんだろうか…。人でなしになってまで享受したいものかというとそれは疑問だ。

きっと今は馬鹿げていると思っているドローン宅配も、間もなく導入されるのだろうか?(現実的には日本は電波法が難しいかもだが)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
黒い猫マークのお兄さんたちを見ると(飛脚のお兄さんもだけど)、ついつい応援したくなってしまう今日このごろであった。

 

 

 

それではまた近々。

 

 

 

A prestissimo!!

Vol.076 ランチア・テーマ その3

lanciathema832-profilエンツォ・フェラーリがアルファ・ロメオのワークスドライバーであったことは多くの人が知るところだとは思う。フェラーリがアルファ・ロメオに対してある種の恩義を感じていることは有名な話で、エンツォ率いるフェラーリがアルファ・ロメオをF1で打ち負かしたときに発した「私は母親を殺してしまった」という言葉はあまりにも有名だ。

 

 

 

 

 

 

一方、トリノの雄であるランチアとフェラーリの関係はというと、1955年までは単なるライバルに過ぎなかったが、この年、不幸な事故などが原因でF1からの撤退を決めたランチアが、天才技師としてその名を馳せるヴィットリオ・ヤーノとそのマシンD50など機材すべてをフェラーリに譲渡することで後の伝説が生まれることになる。

 

 

 

 

 

 

D50はいかにもランチアという、最新技術と挑戦に満ち溢れたクルマで、もちろん戦闘力も高かった。しかし、何よりいろいろな経緯はあったにせよ、フェラーリチームはランチアのエンブレムを付けたままD50をグランプリに出走させ、その粋を見せつけたし、30年たってその逆を実現したフィアットの当時の経営陣には頭が下がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0312004804001ヘッドカバーにはよくある「Powered by Ferrari」ではなく「Lancia by Ferrari」とあるところも実にニクい。
ガッシリとしたアクセルベダル。獰猛さとは無縁の室内。それでいて十分にフェラーリを感じさせてくれる計器類。踏み込めば前から降り注ぐ「あの」サウンド。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまあ、なんとも男の自己満足をしっかりと満たしてくれるようなクルマだったことは間違いない。ランチア・テーマ8・32。

コラボモデルはそれはそれで良いものも多いのだけど、こういう「渋い」クルマってのはもう出てこないのだろうか…。

 

 

 

 

 

ところで、中古なら今でも手に入るかって?
物理的には手に入りますが…。
ただ、それなりの苦労と覚悟が必要なことだけは先に申し上げておりますね。

 

 

それではまた近々。

Vol.075 ランチア・テーマ その2

ランチア・テーマ8・32。
その名が示すように、8気筒、32バルブのフェラーリエンジンを搭載したサルーンという意味そのままなのだが、誰がディレクションしたのか定かではないが、とにかく「よく解ってる」お方が指揮を取ったことは間違いない。それほど、世界中のカーマニアがぐうの音を上げたクルマの一つである。

 

 

 

 

 

前号でも紹介したように、エグゼクティブ(死語)がキザを決めるにはまさにうってつけのクルマで、今の大都会を跋扈する「ラクジュアリーサルーン」とは異なり、大音量やアグレッシブな外観でパフォーマンスをひけらかすのではなく、ちょいとばかり控えめに楽しむ感じの大人のサルーンだった。
なにせ、ランチアらしい上品さと、ひとたびムチを入れると轟音とともに吹け上がるフェラーリユニット(クランク角を変更しているので無茶なパワー特性はない)のサウンドが楽しめる、なんともエロティックなクルマだった。

 

 

 

 

 

 

fcdd32b817ちなみに、生前、永きに渡り「抱かれたい男」の上位の常連だった当時のフィアットグループの総帥、ジャンニ・アニエッリはこの8・32ベースのワゴンを製作し、二台体制でレジャーに出かけていたという。(写真のシルバーがそれ)

 

 

 

 

 

 

 

今思えば、80年代後半はその意味ではイタリアのみならず、多くのクルマがロマンに満ち溢れ、数多くの名車が生まれた時期だったともいえる。そうした経緯もあり、今の旧車ブームがあるのかもしれない。
もちろん日本もバブルの真っ只中だったので、このテーマ・フェラーリも多くの著名人がハンドルを握った。
「今のマゼラーティだってフェラーリV8じゃないか?」という方もいらっしゃるだろうが、物理的にはそうであっても「フェラーリ製V8のパーツを使ってできたクルマ」と「フェラーリのエンジンを載せたクルマ」ということではちょいとばかり重みが違う。

 

 

 

 

 

 

 

Lancia-Thema-832-(8)こんなことを言うと世のマゼラーティのファンから怒られそうだが、まず、現行のマゼラーティのエンジンのどこにもFerrariの文字はない。
そもそも往年のライバル同士だったが、今やフェラーリ傘下のマゼラーティは政治的な意味でも、物理的にもただ一部のコンポーネンツを流用しているという言い方が本当のところだったりする。

 

 

 

 

 

 

 

その点では、ランチアもフェラーリも当時はフィアット傘下だったために、「同じ系列の会社のパーツを使いまわしている」という言い方もできなくはない。
誤解のないようにしていただきたいのは、決して現行マゼラーティをディスっているわけではない。これから説明する過去のクルマ、テーマ8・32の成り立ちを語る上での参考としているということをご了承いただきたい。

 

では何がこのテーマ8・32を「特別なクルマ」にしていたのだろうか?

続きは次号で!

 

A prestissimo!!

Vol.074 ランチア・テーマ その1

昨今吹き荒れている旧車ブームは、もとを正せば数多くのブランド復興と深い関連がある。アバルトなどはまさにその好例だといえるだろう。

 

 

 

フィアットxアバルトというのは、チューナーとそのベース車両という意味で、いってみれば「コラボ」だったわけだ。しかし、そんなダブルネームシリーズの中に「ランチアxフェラーリ」があったことを覚えていらっしゃるだろうか?

 

 

 

 

 

 

40歳代後半以上の世代の方なら、その存在を忘れるはずもないとは思うのだけれども、80年代の後半、ランチアは高級サルーン「テーマ」に当時のフェラーリV8エンジンを搭載したテーマ8・32というクルマがデビューした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそもランチア・テーマ自体は「ティーポ4プロジェクト」と呼ばれる、ランチア・サーブ、追ってフィアット・アルファ・ロメオの4社が参加した生産効率向上のためプラットフォーム共有プロジェクトから生まれたクルマだったのだが、ジウジアーロのデザインとイタリアらしいスマートさで、当時は国の要人から多くのビジネスマンに受け入れられた名車だった。

PSAグループ製のV6、デルタインテグラーレなどでおなじみの4気筒ターボ、本国ではディーゼルなど多種多様なエンジンが用意され、その一部は日本にも輸入され、今なお愛好家たちに大切にされている。

 

 

 

 

 

 

そのうちの一台が、8・32。通称テーマ・フェラーリである。フェラーリエンジンにあわせ、高級レザーインテリアの雄、ポルトローナ・フラウのシートと内装。ウッドをふんだんに使用したパネル類などが奢られ、いわゆるエグゼクティブ(いまや死語か?)な人たちの心を鷲掴みにしてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、当時はランチア、フェラーリ両社ともフィアット傘下にあり、言ってみればそのコンポーネンツを共有したに過ぎないが、単なるパワートレインの導入ということにとどまらず、ある種の「いいとこ取り」にならないよう、ランチアはもう一つの重要な「ストーリー」を添えたのだ。そこにこそ「イタリアの妙技」を垣間見ずにはいられないのだ。

 

つづく

 

 

A prestissimo!!

 

 

Vol.073 イタ車のブランディング

abarth-695-rivale-04イタリア車の最大の魅力というか”ウマい”ところは、そのブランドの確立の仕方にあるだろう。
ファッションブランドを挙げるまでもなく、イタリアはこの手の「ステキ」の演出に本当に長けている。

 

この手の「ステキ」感覚は”好きこそものの上手なれ”があっての話だと思うのだが、まさにイタリア人はこういったことが本当に得意である。

 

 

 

Lancia-Thema-832-(7)

かつてのランチア・テーマ8・32などもそうであるが、やれ内装を「ポルトローナ・フラウ」にするとか、「エルメネジルド・ゼニア」のファブリックを使うとか、言ってみれば国産品を盛り込むだけで、我々日本人も含めて、世界中の人達がついつい舞い上がってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

言い換えれば、それだけ自慢の自国の産業や資産があるということなのだから、実に大したものだということだ。
そこに関して言えば、耐久性や精度という部分で勝るドイツ製品が、似たようなことをやっても凌駕できない領域なのかもしれない。

 

 

 

 

そんな中、昨年からラクジュアリーボートの雄、RIVAとのコラボモデルを発表していたフィアットから、今度はアバルトモデルでのRIVAコラボが誕生した。

 

 

 

 

abarth-695-rivale-05その名もAbarth 695 Rivale。
RIVAの創始者もアバルトの創始者もカルロという名前だが、それも一応フックにはなっているらしい…。
ともかく175周年を迎える同社の名前を関した695。
結構良い。個人的には500ベースのRIVAの内装が好きなのだが、695となるとまた話は別なので、これはこれで実に良いと思う。

 

 

 
高級ヨットメーカーの名前を関しているだけあって、内装など各種装備はすべてオプションで自由に設定できるとのこと。

日本に入れてもいいんじゃないかな。
ただし、ベルリーナ、カブリオともに175台づつという限定生産。
いかがだろうか?

 

 

それではまた近々

 

 

A prestissimo!!

Vol.072 ドイツの旧車イベント part4

IMG_4113ランチア・デルタ・インテグラーレ、ルノーサンクターボ、BMW E30 M3が1000万クラスに仲間入り。

現在、精力も財力もという点から見ると、いまアツい世代は40代〜60代なわけだから、この時代のクルマたちの人気が出るのは仕方ないにしても、いよいよこの80年代後半組が大台を超えてくるとなると、なんとも言えない感慨がある。

 

 

 

 

 

 

IMG_3429これまでご紹介したショーでの中心となるクルマたちの人気をざっくりと言うと、60年代、70年代前半、50年代、そして戦前というような順序になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦後の爪痕がある50年代に比べ、60年代は材質などの向上もあり、また現在のようにコスト概念がないので、非常に品質の高い工業製品が目白押しだった時代。また、テクノロジーもそこそこ進化し、現在の使用にも耐えうる物が多い。

縦目メルセデスしかりナローポルシェしかりである。そしてイタリア車のルネッサンス的なデザイン百花繚乱時代、つまりはスーパーカー時代に入るのだが、残念ながら70年代前半にして暗黒の石油ショック時代に突入してしまう。

 

 

 

 

 

 

ここの読者なら記憶にあると思うが、排ガス規制などによる「去勢」が進んだのもこの時代。技術的にも未熟な時代に加え、試行錯誤で作られたクルマが多く、特に70年代中盤以降のモデルは何かとトラブルが多い。

ようやく技術の進んだ80年代なかば以降、F1、ラリー、ツーリングカーなどのレースも活況を呈し、上記のような近代レジェンドが生まれたという経緯がある。

 

 

 

 

 

IMG_416880年代後半に青春時代を過ごしたのが40代〜50代。パリのレトロモビルの「グループB回顧展」などはその活況ぶりを見るに、ランチアやプジョー、アウディなどこれからまだまだ人気が出るものがあるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出たところで、タマがもうないし、価格だって…。ただ一点すばらしいのは、こうしたブームによって、多くのレストアがなされたり、パーツのリプロダクションが進んでいるということだろうか。

クルマにロマンがあった時代の産物がこれからも生き延びることができるということだろう。

それではまた近々。

 

A prestissimo!!

Vol.071 ドイツの旧車イベント part3

IMG_3391ひきつづきドイツ、エッセンのパート3。

いまひとつピンとこないのが会場の大きさといった規模感だろう。
日本でいうと、幕張メッセのメインホールほどの面積は十分にあり、展示されている車両の数は100や200ではない。

 

 

 

 

つまり、本気で一台一台見て回ろうとすると、一日では到底ムリなレベルだ。
ただ、それでも以前のような、程度、価格ともに「掘り出し物」が減っている現在では、見て回るのは随分と楽になったとは言えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3425ともかく、出展(販売)されているクルマたちが段違いに美しくなってきているので、見ていて飽きない。値段を聞いたり値切ったりなんてできない価格にはなっているものの、やはり魅力あふれるクルマたちが満載というのはたまらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前号ではメルセデスとポルシェをご紹介したが、フィアットもいよいよ重い腰を上げつつある。FIATグループがはじめた「Heritage」である。

 

まさに今風に言えばスタートアップなのだが、正直そんな体力と情熱があるかはまったくもって未知数である。とにかく、今の風に乗っておけ!的なやっつけ感がまだある。

 

 

 

 

 

 

IMG_3395アルファこそ健在だが、ランチアに至っては完全に「昔の名前で…。」という感が拭えないわけだし…。まあ、この旧車ブーム相乗りブランディングを狙って、今後のスペシャルティカー開発に踏み切ってくれるなら万々歳なのだが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いずれにせよ、燃費は向上して、速度域も安全性も劇的進化を遂げた自動車が、なぜこれほど退屈になったのかを再確認しているのが欧州(米国も同じ現象がおきているらしい)の今だと言えるだろう。

 

 

はやく、日本もそんな感じで盛り上がってくれるといいのだが…。

 

つづく

 

A prestissimo!!

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