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Vol.075 ランチア・テーマ その2

ランチア・テーマ8・32。
その名が示すように、8気筒、32バルブのフェラーリエンジンを搭載したサルーンという意味そのままなのだが、誰がディレクションしたのか定かではないが、とにかく「よく解ってる」お方が指揮を取ったことは間違いない。それほど、世界中のカーマニアがぐうの音を上げたクルマの一つである。

 

 

 

 

 

前号でも紹介したように、エグゼクティブ(死語)がキザを決めるにはまさにうってつけのクルマで、今の大都会を跋扈する「ラクジュアリーサルーン」とは異なり、大音量やアグレッシブな外観でパフォーマンスをひけらかすのではなく、ちょいとばかり控えめに楽しむ感じの大人のサルーンだった。
なにせ、ランチアらしい上品さと、ひとたびムチを入れると轟音とともに吹け上がるフェラーリユニット(クランク角を変更しているので無茶なパワー特性はない)のサウンドが楽しめる、なんともエロティックなクルマだった。

 

 

 

 

 

 

fcdd32b817ちなみに、生前、永きに渡り「抱かれたい男」の上位の常連だった当時のフィアットグループの総帥、ジャンニ・アニエッリはこの8・32ベースのワゴンを製作し、二台体制でレジャーに出かけていたという。(写真のシルバーがそれ)

 

 

 

 

 

 

 

今思えば、80年代後半はその意味ではイタリアのみならず、多くのクルマがロマンに満ち溢れ、数多くの名車が生まれた時期だったともいえる。そうした経緯もあり、今の旧車ブームがあるのかもしれない。
もちろん日本もバブルの真っ只中だったので、このテーマ・フェラーリも多くの著名人がハンドルを握った。
「今のマゼラーティだってフェラーリV8じゃないか?」という方もいらっしゃるだろうが、物理的にはそうであっても「フェラーリ製V8のパーツを使ってできたクルマ」と「フェラーリのエンジンを載せたクルマ」ということではちょいとばかり重みが違う。

 

 

 

 

 

 

 

Lancia-Thema-832-(8)こんなことを言うと世のマゼラーティのファンから怒られそうだが、まず、現行のマゼラーティのエンジンのどこにもFerrariの文字はない。
そもそも往年のライバル同士だったが、今やフェラーリ傘下のマゼラーティは政治的な意味でも、物理的にもただ一部のコンポーネンツを流用しているという言い方が本当のところだったりする。

 

 

 

 

 

 

 

その点では、ランチアもフェラーリも当時はフィアット傘下だったために、「同じ系列の会社のパーツを使いまわしている」という言い方もできなくはない。
誤解のないようにしていただきたいのは、決して現行マゼラーティをディスっているわけではない。これから説明する過去のクルマ、テーマ8・32の成り立ちを語る上での参考としているということをご了承いただきたい。

 

では何がこのテーマ8・32を「特別なクルマ」にしていたのだろうか?

続きは次号で!

 

A prestissimo!!

Vol.074 ランチア・テーマ その1

昨今吹き荒れている旧車ブームは、もとを正せば数多くのブランド復興と深い関連がある。アバルトなどはまさにその好例だといえるだろう。

 

 

 

フィアットxアバルトというのは、チューナーとそのベース車両という意味で、いってみれば「コラボ」だったわけだ。しかし、そんなダブルネームシリーズの中に「ランチアxフェラーリ」があったことを覚えていらっしゃるだろうか?

 

 

 

 

 

 

40歳代後半以上の世代の方なら、その存在を忘れるはずもないとは思うのだけれども、80年代の後半、ランチアは高級サルーン「テーマ」に当時のフェラーリV8エンジンを搭載したテーマ8・32というクルマがデビューした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそもランチア・テーマ自体は「ティーポ4プロジェクト」と呼ばれる、ランチア・サーブ、追ってフィアット・アルファ・ロメオの4社が参加した生産効率向上のためプラットフォーム共有プロジェクトから生まれたクルマだったのだが、ジウジアーロのデザインとイタリアらしいスマートさで、当時は国の要人から多くのビジネスマンに受け入れられた名車だった。

PSAグループ製のV6、デルタインテグラーレなどでおなじみの4気筒ターボ、本国ではディーゼルなど多種多様なエンジンが用意され、その一部は日本にも輸入され、今なお愛好家たちに大切にされている。

 

 

 

 

 

 

そのうちの一台が、8・32。通称テーマ・フェラーリである。フェラーリエンジンにあわせ、高級レザーインテリアの雄、ポルトローナ・フラウのシートと内装。ウッドをふんだんに使用したパネル類などが奢られ、いわゆるエグゼクティブ(いまや死語か?)な人たちの心を鷲掴みにしてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、当時はランチア、フェラーリ両社ともフィアット傘下にあり、言ってみればそのコンポーネンツを共有したに過ぎないが、単なるパワートレインの導入ということにとどまらず、ある種の「いいとこ取り」にならないよう、ランチアはもう一つの重要な「ストーリー」を添えたのだ。そこにこそ「イタリアの妙技」を垣間見ずにはいられないのだ。

 

つづく

 

 

A prestissimo!!

 

 

Vol.073 イタ車のブランディング

abarth-695-rivale-04イタリア車の最大の魅力というか”ウマい”ところは、そのブランドの確立の仕方にあるだろう。
ファッションブランドを挙げるまでもなく、イタリアはこの手の「ステキ」の演出に本当に長けている。

 

この手の「ステキ」感覚は”好きこそものの上手なれ”があっての話だと思うのだが、まさにイタリア人はこういったことが本当に得意である。

 

 

 

Lancia-Thema-832-(7)

かつてのランチア・テーマ8・32などもそうであるが、やれ内装を「ポルトローナ・フラウ」にするとか、「エルメネジルド・ゼニア」のファブリックを使うとか、言ってみれば国産品を盛り込むだけで、我々日本人も含めて、世界中の人達がついつい舞い上がってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

言い換えれば、それだけ自慢の自国の産業や資産があるということなのだから、実に大したものだということだ。
そこに関して言えば、耐久性や精度という部分で勝るドイツ製品が、似たようなことをやっても凌駕できない領域なのかもしれない。

 

 

 

 

そんな中、昨年からラクジュアリーボートの雄、RIVAとのコラボモデルを発表していたフィアットから、今度はアバルトモデルでのRIVAコラボが誕生した。

 

 

 

 

abarth-695-rivale-05その名もAbarth 695 Rivale。
RIVAの創始者もアバルトの創始者もカルロという名前だが、それも一応フックにはなっているらしい…。
ともかく175周年を迎える同社の名前を関した695。
結構良い。個人的には500ベースのRIVAの内装が好きなのだが、695となるとまた話は別なので、これはこれで実に良いと思う。

 

 

 
高級ヨットメーカーの名前を関しているだけあって、内装など各種装備はすべてオプションで自由に設定できるとのこと。

日本に入れてもいいんじゃないかな。
ただし、ベルリーナ、カブリオともに175台づつという限定生産。
いかがだろうか?

 

 

それではまた近々

 

 

A prestissimo!!

Vol.072 ドイツの旧車イベント part4

IMG_4113ランチア・デルタ・インテグラーレ、ルノーサンクターボ、BMW E30 M3が1000万クラスに仲間入り。

現在、精力も財力もという点から見ると、いまアツい世代は40代〜60代なわけだから、この時代のクルマたちの人気が出るのは仕方ないにしても、いよいよこの80年代後半組が大台を超えてくるとなると、なんとも言えない感慨がある。

 

 

 

 

 

 

IMG_3429これまでご紹介したショーでの中心となるクルマたちの人気をざっくりと言うと、60年代、70年代前半、50年代、そして戦前というような順序になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦後の爪痕がある50年代に比べ、60年代は材質などの向上もあり、また現在のようにコスト概念がないので、非常に品質の高い工業製品が目白押しだった時代。また、テクノロジーもそこそこ進化し、現在の使用にも耐えうる物が多い。

縦目メルセデスしかりナローポルシェしかりである。そしてイタリア車のルネッサンス的なデザイン百花繚乱時代、つまりはスーパーカー時代に入るのだが、残念ながら70年代前半にして暗黒の石油ショック時代に突入してしまう。

 

 

 

 

 

 

ここの読者なら記憶にあると思うが、排ガス規制などによる「去勢」が進んだのもこの時代。技術的にも未熟な時代に加え、試行錯誤で作られたクルマが多く、特に70年代中盤以降のモデルは何かとトラブルが多い。

ようやく技術の進んだ80年代なかば以降、F1、ラリー、ツーリングカーなどのレースも活況を呈し、上記のような近代レジェンドが生まれたという経緯がある。

 

 

 

 

 

IMG_416880年代後半に青春時代を過ごしたのが40代〜50代。パリのレトロモビルの「グループB回顧展」などはその活況ぶりを見るに、ランチアやプジョー、アウディなどこれからまだまだ人気が出るものがあるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出たところで、タマがもうないし、価格だって…。ただ一点すばらしいのは、こうしたブームによって、多くのレストアがなされたり、パーツのリプロダクションが進んでいるということだろうか。

クルマにロマンがあった時代の産物がこれからも生き延びることができるということだろう。

それではまた近々。

 

A prestissimo!!

Vol.071 ドイツの旧車イベント part3

IMG_3391ひきつづきドイツ、エッセンのパート3。

いまひとつピンとこないのが会場の大きさといった規模感だろう。
日本でいうと、幕張メッセのメインホールほどの面積は十分にあり、展示されている車両の数は100や200ではない。

 

 

 

 

つまり、本気で一台一台見て回ろうとすると、一日では到底ムリなレベルだ。
ただ、それでも以前のような、程度、価格ともに「掘り出し物」が減っている現在では、見て回るのは随分と楽になったとは言えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3425ともかく、出展(販売)されているクルマたちが段違いに美しくなってきているので、見ていて飽きない。値段を聞いたり値切ったりなんてできない価格にはなっているものの、やはり魅力あふれるクルマたちが満載というのはたまらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前号ではメルセデスとポルシェをご紹介したが、フィアットもいよいよ重い腰を上げつつある。FIATグループがはじめた「Heritage」である。

 

まさに今風に言えばスタートアップなのだが、正直そんな体力と情熱があるかはまったくもって未知数である。とにかく、今の風に乗っておけ!的なやっつけ感がまだある。

 

 

 

 

 

 

IMG_3395アルファこそ健在だが、ランチアに至っては完全に「昔の名前で…。」という感が拭えないわけだし…。まあ、この旧車ブーム相乗りブランディングを狙って、今後のスペシャルティカー開発に踏み切ってくれるなら万々歳なのだが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いずれにせよ、燃費は向上して、速度域も安全性も劇的進化を遂げた自動車が、なぜこれほど退屈になったのかを再確認しているのが欧州(米国も同じ現象がおきているらしい)の今だと言えるだろう。

 

 

はやく、日本もそんな感じで盛り上がってくれるといいのだが…。

 

つづく

 

A prestissimo!!

Vol.070 ドイツの旧車イベント part2

IMG_3620さて、今回のエッセンのトピックをご紹介しよう。

 

パリでは新型アルピーヌのアン・ヴェールがあったりと、イベント盛りだくさんな感じだったが、エッセンではその手の仕込みはなかった。

その代わり、トリノやパリではあまり見かけることができなかったアバルトやランチアがあったのが特徴だろうか。もちろん値札は「応談」ではあったが…。

 

 

 

 

 

前号でも書いたように、メーカーの参入が著しい昨今。この波にしっかり乗ろうというドイツの名門メルセデスとポルシェが元気だった。

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3383まずはメルセデス。
これまでは、やや及び腰な感じの「サポート」をアピールしていたのだが、今回のエッセンでは「あなたの資産は我々の資産」くらいの勢いのアピールぶりで、クラッシックメルセデスは私たちマイスターにおまかせ! というようようなコミュニケーションが目につく。むしろ、積極的に昨今の風潮を後押ししているような気すらする。

 

 

 

 

 

 

 

ポルシェもキモといわれるような駆動系のパーツをはじめ、この先50年は乗っていけるようなサポートを強調。この先の自動車との付き合い方を示唆するようなアピールぶりが目についた。

 

 

 

 

 

 

IMG_3376いずれにせよ、彼らにとっては過去の商品が現在の売上にも影響しかねないというような考え方だったのが、ここに来て「割り切り」が生まれてきていることも確かなのかもしれない。

つまり、これまでの自動車とこれからの自動車は全く異なるものになっていくということの暗示なのかもしれない…。

 

つづく

 

A prestissimo

 

Vol.069 ドイツの旧車イベント part1

L9997526前回のアルファムゼオから時間が空いてしまったが、引き続き欧州旧車祭りのご案内だ。

昨年もご紹介したESSEN TECHNO CLASSICAだが、欧州三大旧車イベントの一つに数えられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3532何度となく紹介しているので、何も今更という感じだが、ヘリテイジという資産を持つメーカーの巨大ブース出展が目立つようになり、また、クルマ本体の価格の高騰により、総合的に明るく美しいイベントとなった今、旧車ショーという呼び名はすでにふさわしくはなく、特にパリとこのエッセンにおいては、明らかに次のステージへと移行した感があるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはこれで歓迎すべきことだとは思うのだが、それにしても集まる人達の富裕化にはものすごいものがある。
のどかな蚤の市という空気など昔の思い出でしかなく、実に立派なゴージャスな空間にかわりつつあるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

L9997485その意味では、これまでのイベントよりもはるかに見どころは多いので、ぜひ2月のパリ、4月のドイツに足を運んでほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かつては、うっかり買ってしまうものが山ほどあって困ったが、今の価格を考えるとせいぜいポスターや小物くらいなので、お財布にも逆に優しいショーになっている。

なにより日本では博物館級のクルマたちがゴロゴロ、しかもものすごいコンディションで並んでいるので、それを見るだけでも十二分に価値があると思う。
つづく

 

 

A prestissimo!!

 

Vol.068 明るいことはいいことか?

IMG_0908今回は連続する旧車ショーの話にちょっと小休止を入れ、イタリアで巻き起こるとある論争について少々。

 

 

いま、世界各国で街灯のLED化が標準化されつつある。
言うまでもなく明るく、消費電力が少なく、安全面でも経済面でもそのメリットが受け入れられているのだが、欧州のいくつかの都市においては、ちょっと簡単に事は進んでいないのはご存知だろうか?

 

 

 

 

 

かつてのフランス車がイエローバルブを推奨し、街の景観を保とうとしたのは一昔前の話だが、多くの歴史都市では「景観の保持」という大きな使命を担わされているのが現実だ。

 

パリ、ウイーン、ローマ、ヴェネツィア、フィレンツェetc.
電気代軽減よりも美意識を大切にするという気概は、個人的には実に素晴らしいと思うし、これらの街の多くは観光によって潤っているわけだから、景観にこだわるのはある種当然の義務のような気もしている。

 

 

 

IMG_3821そんなこと、これらの街というか国は当然と考えていると思ったのだが、そこはイタリアだ。なんとあのローマが街灯の一部LED化を行なったのだ。

 
結果は火を見るより明らかで、写真の新聞記事のように、まさに「即炎上」しているわけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

LEDがローマの街の趣を台無しに…。

とまあ、そんな記事なのだが、そんなことはやる前からわかりきっていたはず…。
ともかく財政厳しいイタリアにあって、この選択肢は経済的には仕方ないところなんだが、それでもやっぱり実より名を取るべきなのではないかと思ったりする。
ちなみにフィレンツェの中心地は数年前の街灯の照度でさえ激しい議論がなされたのだが、無論景観優先に落ち着いたのはいうまでもない。

 

 

 

 

 

名より実を取り、すっかりと面白みのない街になった東京。
イタリアを手本にとも思ったが、時代がそれを許さなくなるのだろうか…。

それではまた近々。

A prestissimo!!

 

Vol.067 欧州リポート2017第四弾

IMG_3842さて、今回はミラノだ。
ミラノといえばアルファ(単純?)。

というわけでアルファ・ロメオの殿堂、「Museo Storico Alfa Romeo」に行ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

このコーナーを御覧頂いている方で、現地に行かれたことのある方もいらっしゃるだろう。が、イタリアの博物館は美術館同様、結構企画展を行うので、数カ月に一回は見どころが変わるので、何度行っても飽きない。

 

 

 

 

IMG_3806実は私は今回のムゼオ訪問が初めてだったのだが、やはり圧巻のボリュームと展示物のお宝度合いには大満足。少々市街地から離れているのでアクセスこそ良くはないのだが、一見の価値はあるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今や高嶺の花の最高峰でもある戦前モデルから、航空機のエンジン。F1をはじめとするレーシングカーたちに圧倒されること請け合いだ。

 

 

 

 

 

 

IMG_3758日本人的な世知辛い見方をすれば、この博物館は採算が取れているのか心配になるくらいだが、それでもやはりイタリアの自動車メーカーというのは意地でこうした文化を守ろうとしているのが流石と言わざるをえない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よく簡単に日本のメーカーもかくあるべし! みたいな論調を見かけるが、例えば今回のアルファ・ロメオやメルセデスなどを例に上げるまでもなく、企業として、またブランドとしての生い立ちがあまりにも違うので、土台無理な相談だと私個人思うし、日本のメーカーさんも本音ではそれを望んでいないと思う。時代も違えばニーズも違う。良い悪いではなく、これは仕方のないことだと思うわけだ。

 

そんなことはともかく、ミラノへ訪れたら是非とも訪問して欲しい博物館だった。

 

 

それではまた近々。

 

A Prestissimo!!

Vol.066 欧州リポート2017第三弾

IMG_3699少々肩透かしのトリノであったわけだが、まだまだこれからパリへと続く蚤の市報告の息抜きに、トリノの名物である自動車博物館で行われていた、ジョルジェット・ジウジアーロ展があったのでそれについて述べたい。

 

 

IMG_3690トリノでこそないが、同じピエモンテ州のクーネオという町で生まれた同氏は、FIAT500でおなじみ、ダンテ・ジアコーサ氏に高校生時代に見出され、卒業を待たずFIATのチェントロスティーレに入ったという、まぎれもない天才に属する人物だ。その後は20代前半でベルトーネのチーフデザイナー、そして日本人の共同経営者である宮川氏とともに立ち上げたITAL DESIGNで数多くの名作を生み出し、文字通り一世を風靡する…。
まあ、わたしなんかが言うと失礼千万なのだが、左の自画像にしたって「巧すぎる」の一言でしかない。ごめんなさいジョルジェット先生。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベルトーネというビッグネームでの活躍はもとより、独立後のソロでの活動でこれほど名を残したデザイナーはいないのではないだろうか? というほど幅広く息の長い活躍をされていた。そんな彼の足跡をたどる企画展が行われていたのだ。

 

 

 

 

 

 

IMG_3712庶民に手の届かないスーパーカーから、庶民のための足といったクルマに至るまで、存分に「イタリアンデザイン」の凄さを教えてくれたジウジアーロ氏の才能には本当に敬服するしかない。
個人的にも彼のデザインであるクルマを複数台所有していたが、いずれも「わびさび」的な滋味に満ちた嫌味のない良さがそこかしこにあふれていた。

 

 

 

 

 

 

フォーマルでもカジュアルでも、時と場所を選ばない実に飽きのこない、これまた失礼千万な物言いだが、本当にクリーンでよくできたデザインで、振り返れば自分のカーライフを豊かなものにしてくれた。

 

 

 

気づけば今も彼のデザインのクルマに乗っているが、ふとしたことで街角のショーウインドーに映るクルマの姿を見るたびに「ああ、イタ車にしてよかった」と思わせてくれるのも魅力の一つかもしれない。

 

 

 

 

企画展では数多くのスケッチやゴルフやパンダの誕生の経緯をはじめ、彼のアトリエを再現したものなどが展示されており、学生さんをはじめデザイナーを志すヒトには必見のイベントだった。
次回はミラノの「ムゼオ・アルファ」についてご紹介したい。

 

 

それではまた近々。

 

A Prestissimo!!

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