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Vol.086 訳ありのクルマ


icsunonove15そんなにX1/9で引っ張って良いのか?と思いながらも、せっかくなので続けたい。

前号ではかつてのイタ車アルアルである、塗装を剥がしてみると鉄がなかったというところまでお話した。

 

 

 

そう。フロントのかなりの部分が腐っており、事実上パテ(充填剤)のみで形成されていたのだ。まあ、購入価格を考えれば仕方ないと自分を慰めつつも、間違いなくその事実に直面した日からというもの、いろんなことが手につかなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

いっそ、プロに頼んでレストアするか…。

 

 

 

 

当時多くの欧州車のレストアで有名だった板金屋さんがあったので、そこにまずはあたってみた。すると。

 

 

 

 

 

 

icsunonove19

写真と本文は関係ありません

「お、ワンナインね…。どーしたの?」
「いやー、かくかくしかじか…。」

「…。知ってるよね?水没車。」
「へ? なんすか? 僕のは水没してませんよ…。たぶん…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやいや、ちょうどこのクルマくらいの年代のでアメリカで水没したとかいうのが多数日本に持ち込まれて流通したんだよね…。(結論としてはウチのX1/9は水没車ではなかったが)

などと、出会い頭の一発を喰らいつつも気を取り直して、ざっと状態を診てもらうと、これまた意外なお言葉が帰ってきた。

 

 

 

「おにーちゃん。悪いことはいわねえ。このクルマ諦めな! いくらもらっても仕事はやってやれねえ。悪いな!その金でしっかりしたボディのクルマ買い直したほうが早いぜ!」

文字通りガーン!である。

聞けば直せないほど腐っているというのだ。フロントだけでなく、フロアからなにから、しっかりと腐っていると。

 

 

 

 

 

 

icsunonove17あまりのショックに呆然としたのを今でも覚えているが、ホイールだのなんだのと結構な投資もしていたので、どうにかしたい一心だったので、帰りの道中、いろんなお店でX1/9を物色してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、それを聞いていたのか、不思議な事が立て続けに起こったのだ。
まず、その道中何かがフロア下にぶつかり、こぶし大くらいの風穴が空いた。

泣きそうになり踏切で突然のエンスト。いつもなら誰もが無視するのに、周りからヒトが集まり、押してくれるという。ハンドルを握りつつ踏切を越えると、今度は低く突き出た杭にドアがぶち当たり、閉まらなくなった…。

 

 

 

 

 

「まあ、これでいいんすよ。僕、捨てられるんスよね…。」

その時黒いX1/9がそう言っているように思えて仕方なかった…。

 

つづく

 

A prestissimo!!

 

 

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