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Vol.132 Buon Anno!!

2020半年ちょっとしかたたないのに、元年ではなく2年になってしまう令和が明けました。
みなさま、今年もどうかよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

2020_032019年は欧州最大のフランクフルトショーや東京モーターショーが揃って盛り下がるという悲しいニュースが出ていましたが、今月11日からは幕張メッセで東京オートサロンがはじまります。

 

 

賛否あるものの、国内外の来客も含め、年々勢いを増しているこのオートサロンには、「かつてのモーターショー」的なお祭り感があるので、とても楽しいと個人的には思っています。欧州でもこの手のイベントは強い人気があるので、やはり市井の人々が求めているものと、マーケティングと称したメーカーさんたちのやり方との乖離が明確なんでしょうね…。

 

2020_02クルマじたいに魅力があるのも、そりゃ重要なことですけど、クルマとどう付き合って、どういう生活にしていくかってのがもっともっと重要だということを、世のメーカーやイベントの運営の皆様には再確認していただきたいなと思ったり…。

 

2020_01今年も色んな車(名前やコンセプト)が復活する可能性がありますので、とっても楽しみ。昔を振り返るばかりと嫌味を言う人もいますが、音楽やファッションと同じで「良いものは、良いんです」それでよくないですかね?

 

それでは今年もよろしくお願いいたします。

Felice Anno Nuovo!!

 

Vol.131 Merry Christmas!!

natale01今年のクリスマスは静からしい…。

これは令和になってかつての天皇誕生日、つまり23日が祝日ではなくなったことが関係しているという。

そもそも、西欧のしきたりを無理やり日本のイベントにしたので、とやかくいう筋合いはないのだが、それでも街中がクリスマスっぽくなるのは、なかなかとキラキラとした気分になったのも事実だ。

東京都心ではポツリポツリとサンタクロースコスプレを目にするというが、それでも飲食的にはただの平日となった感じが強い今年のクリスマスイブには、ややため息が出ているお店も多いという…。

 

natale03ちなみにイタリアをはじめとする欧州では、家族のためのイベントなので、イブはしめやか、当日は家族とゆっくり過ごすというのが定例。プレゼントの類よりも食事などにもこだわるので、日本のお正月(もちろん昔のね)にとっても近いものがある。

あ、もちろん、もうお仕事はお休み。時の過ぎ行くさま、年の変わる様をじっくりと見つめながらゆっくりと過ごします。

natale02

さあ、今年もあと残すところ一週間。
どうか良いお年を!

 

Tanti Auguri !!

Vol.130 終活ってなんだ…。

JBL

 

欧州での娯楽の少なさに慣れてしまったせいか、すっかり骨董品やら蚤の市やらにうつつを抜かしている。

もともと中古車が大好きだったわけだから、はじめっから古いものが好きなことは間違いないが、新しいものには新しいものの良さが当然あるけれど、古いものにはやはり自分が知り得ない歴史や物語が背景に潜んでいるので、手に入れてからそうしたことに思いを馳せるのも、この趣味のとても楽しい一面なのかもしれない…。

 

そんななか、国内外のオークションサイトの活況もすごいもので、かれこれ20年のユーザーになるのだが、ここに来て一つの傾向が見えてきた…。

それが終活という言葉である。

 

 

 

leica

 

オーディオ、レコード、楽器、車やバイク、カメラなど、いわゆる趣味のものの出品に「亡き父から譲り受けましたので詳細はわかりません…。」
「そろそろ妻から身辺の整理を言い渡されており、断腸の思いで終活をはじめました…。」
「友人が大事にしていたものです…。詳細は故人のためわかりませんが…。」

なんて言葉を散見する。まあ、時代なのだから仕方がない。また、6〜70年代を謳歌した人たちも幕引きの時を迎えつつあるわけだから、そりゃ仕方ないのだけれども、せめて当時の名品の価値はきっちりと次の世代が引き継ぐような仕組みがあるといいなあと思ったりする。

 

 

fender-nocasterそんなわけで、先日も通常なら150万はするであろう楽器が1万円からオークションがスタートしていた…。(最後はものすごい金額になったけど)

 

日本は戦争での打撃を大きく受けているので、比較的お求めやすい価格の近代の骨董品が他の国と比べるとかなり少ないと思うが、それでも、お宝はまだまだあると思う。

 

クルマもそうだけど、なんとかうまく引き継いでいきたいものだ…。

 

それではまた近々

 

 

A Prestissimo!!

 

Vol.129 Citroën GS

GS03

 

1970年から86年まで、実に長い間フランスの「庶民のアシ」として活躍したシトロエンGS。

程よい大きさ、取り回しの良さ、乗り心地の良さなど、過不足のない極めてできの良い日常のアシであった。

日本人のフランス信仰たるやものすごいものがあると思うが、とりわけ「オシャレ」という点では盲目的にフランスを信じている傾向がある。

まあ、フランスというかパリな感じなわけだが、その重要な小道具は紛れもなく、ファッションとならんで自動車とパンがフランスのオシャレの決め手になっていると言ってもいいだろう。

以前にもここで語ったことがあったが、ここしばらくの自動車のデザインは、あまりにも人間無視の傾向が強く、その車に乗ったらモテるとか、素敵に見えるとか、そういったプレゼンスの面でかつての自動車たちにまったく太刀打ちができていないように思える。まあ、それが旧車ブームを支えている最大のモチベーションなわけだが…。

 

 

 

GS01

 

なかでもこのGSは女性が運転していてもとっても可愛らしいし、理知的に見えるし、なんというか頼りがいもあるような感じすらする。

ちなみにここで紹介している写真はすべてファミリアル(つまりワゴンタイプ)である。あくまで個人的な趣味である。

 

 

GS02

 

シトロエン、とりわけハイドロサスペンションの経験者であれば、その魅力を今更語る必要もないと思うが、もし知らないのであれば、一生のうちに一度は体験しておくことを強くおすすめしたい。

ハイブリッドやEVも大した技術だが、スピードやエコではない、乗り手の気持ちを力ではない他のもので「アゲてくれる」のは、このハイドロのシトロエンをおいて他にないと断言しよう。

それではまた近々。

 

 

A prestissimo!!

 

Vol.128 JOKERじゃないけれど

Alfa-Romeo-B.A.T.-3

 

BATMANの宿敵JOKER誕生の秘密を描いた映画が好調だ。
美しい映像と、若くしてこの世を去ったかの名優リバー・フェニックスの弟、ホアキン・フェニックスの名演とともに、この秋最大の話題をさらっているといえよう。

まあ、JOKERといえばBATMANなわけで、今回はBATカーと話題。

 

それも劇中で登場したBATカーではない。アルファロメオとベルトーネが50年代に空力を追求したモデルとして開発した、一種のアートマスターピースB.A.T.シリーズである。

 

 

Alfa-Romeo-B.A.T.-2

 

BATの由来はBerlinetta Aerodinamica Tecnica、つまり空力技術クーペともいうべき、試作車たちである。

欧州のイベントや博物館ではポロポロと見かけることがあったが、今回、11/20-23に行われるロンドンのバークレースクエアでのイベントにBAT5,7,9が一同に揃うとのこと。実はこれは欧州では初のことだという。

 

 

1953年というと、もはや70年近くも前のことなのだが、いまだにこのころのデザインを超えたものが出てきていないのは実に残念。温故知新の風潮が吹き荒れる欧州にまたしても現代的サイバーデザインに対するアンチテーゼのようなイベントが行われることになりそうだ…。

EVにこそ、こういうデザインが似合うと思うのだけど…。

 

それではまた近々。

 

 

A Prestissimo!!

Vol.127 世界一高価なFIATパンダ

©RUOTECLASSICHE

©RUOTECLASSICHE

先日イタリアで行われたオークションに、FIAT元会長にして欧州社交界の人気者ジャンニ・アニエッリ氏の所有していたFIAT PANDAが競売にかけられた。

そもそも、洒落者で有名な彼は、名だたる名車を自分用にカスタマイズするような人だったが、最近になってポロポロと下駄となるような車たちが漏れ出てきている。

 

 

 

 

©RUOTECLASSICHE

©RUOTECLASSICHE

 

 

有名どころではランチア・テーマ832のワゴンで、自らが運転するシルバーと、犬など道具を載せる用のブルーも特注で持っていた。

最近ではデルタインテグラーレEVO2やEVO1のオープン(ザガートボディ)などが、イタリアのクラブの展示などで姿をあらわしていたが、ついにFIAT PANDA 4×4(Trekking)までもが登場した。

落札価格はなんと予想を大幅に上回る37000ユーロ(およそ500万!)

 

 

 

 

 

©RUOTECLASSICHE

©RUOTECLASSICHE

 

 

アニエッリカラーともいえるお約束のシルバーボデイに、一見地味だが、上質なファブリックがおごられており、いかにも彼の趣味といった感じだ。

紛うことなき傑作デザインのひとつである、初代パンダも次第に数が減ってきているので、今のうちに購入しておくのも手かもしれない。

 

それではまた近々!!

 

A Prestissimo!!

 

Vol.126 巨星また逝く

©Strail Times

©Strail Times

去る8月末、フェルディナンド・ピエヒ氏が亡くなった。
ポルシェ博士の孫にして、VWグループの総帥。御年82歳だった。

 

©Porsche

©Porsche

ここでドイツ車ってのもおかしな話かもしれないが、実はそんなことはない。
ランボルギーニやブガッティなど、名だたる名ブランドが今も存在し続けるのは、まぎれもなく彼のおかげ。
現在のAUDIがあるのも実は彼のおかげ。もっというと、今のポルシェのブランドだって彼のおかげ。初代VWゴルフがジョルジェット・ジウジアーロによってデザインされたのも、彼のイタルデザインが最近VWグループに売却されたのも、すべてピエヒさんが関係している。

©AUDI

©AUDI

詳しい話はカーグラフィックやその他専門誌でぜひお読みいただきたい。近代自動車業界における大物中の大物の一人なのである。

 

 

 

そんな大物が優秀な経営者なのはいうまでもなく、同時に厳しいことでも有名。私のような小物が当然接点などがあるはずもないのだが、何度か欧州のモーターショーでお見かけすることがあったが、新商品発表の際にピエヒさんがいたりしたらもう大変で、その時のVW関係者の異常な緊張ぶりったらもう…。これぞカリスマってものなんだろうと実感したものだ。

 

 

ところで、まもなく東京モーターショーが始まるが、先のフランクフルトモーターショーでも規模縮小が嘆かれている。上海以外は、どこも縮小傾向なのだろうが、東京はせめて頑張ってほしい。みなさん、奮って足を運びましょう! 日本の経済の2割は自動車で成り立っているのですからね。
そんな自動車業界。文字通り荒波に飲まれているわけだが、いったい何が死に絶え、何が生き残り、何が新たに生まれるのか本当のところは誰にもわからない。
ただ、ピエヒ氏が重んじた車輪が付くものに対する「情熱」はこれからも変わらないと思う。そこから紐解けば、車輪業界において「何がいちばん大切なのか」がもっともっとに明確になっていくと思う。

 

技術は時代とともに移り変わるし、便益を求めるのは人の性。しかし、人生を生きるという意味で、身の回りの道具がその一翼を担うのもまた真理。だから、安いから、便利だからというだけで人は道具を使わない。

やはり、自動車には「愛すべき」「愛されるべき」魂のようなものが宿ってほしいと切に願うばかりである。

 

それではまた近々

 

 

A Prestissimo!!

Vol.125 電気のパンダ

FIATPANDAいよいよパンダが生まれ変わる。

初代以降、モデルチェンジのたびに悪口を叩かれてきたパンダだが、

実際の使い勝手は常に向上してきていた。乗れば良い車だし、どの時代のモデルも生活のアシとしておしゃれに使えばオシャレになるという、実はよくできた車たちだった。

 

もちろん、初代のジウジアーロデザインの秀逸さに届いているかといえば、さすがに個人の好みの問題としか言いようがないが、そのかわり高速性能やエアコン、安全性能などは飛躍的に向上した。

 

そんなパンダがいよいよEVになる。まあそうでしょうね。世の中の流れとしては。

CENTOVENTI

本国イタリアをはじめ、EU各国としては、EVであるだけで走行できる時間や場所が飛躍的に増えるので珍重される傾向があるが、一方でコストにみあうだけの利便性があるかというとまだまだ疑問視されている。

 

具体的には充電時間と走行距離である。やはりまだまだ「もう一声」の世界だったりする。ここはインフラの問題もあるので、まだまだ静観なのかな。

 

 

そろそろ、20年前のようにメタンガス変更キットが出たように、古い車のEVコンバージョンキットが出てくるだろうから、そのへんを見越して古い車を買っておきたいものだ…。

 

 

それではまた近々

 

A Prestissimo!!

Vol.124 4億を超えるエレキ

IMG_0139ピンク・フロイドが大好きな私は、そのギターであるデイブ・ギルモアも大好きだ。

日本ではいにしえのプログレバンドとして有名だが、世界的には究極のビッグネームであり、いまだにさまざまなCMで使われたり、無数のコピーバンドが存在する。

 

 

私が高校生の頃、70年代初頭にリリースされたアルバム「The Darkside of the Moon」がBillboardのTOP100に400週を超えてランクインし続けていたりするような、ロックとして生きながら、すでにクラッシックに突入しているのではというようなモンスターバンドがピンク・フロイドなのである。

 

 

ここ数年、キーボードのライトさんが亡くなったりして、完全な形での再結成が不可能になってしまったが、いまだ活動しているギタリストのデイブ・ギルモア氏が、なんと彼のトレードマークであるギターをはじめ、すべてを競売にかけるといいだして世界が騒然としたのだ。

 

 

通常現役の売れっ子ミュージシャンが使用楽器を手放すことなど、めったにないことだし、またそれが世界最高の人気を誇るバンドのギタリストのものとなると一体どうなるのか?

そんな憶測の通り、6月にNYで行われたサザビーズのオークションでは、そのトレードマークであるオリジナルのFender Stratocasterがなんと397万5000ドル。日本円で4億強で落札された。

 

ちなみにこのギター。69年のものなのだが、自分の使い勝手優先にギルモアさんが荒々しい改造を重ねに重ね、ボディこそオリジナルだが、ネックは83年だの、穴開けまくりの部品交換されまくりのギターなのに、である。彼のものという事実がなければ、おそらくジャンクなのはまちがいない。

 

恐ろしい勢いで100万ドルを超える映像に、改めて彼の、そしてこのギター「The Black Strat」の人気を垣間見た気がする。

 

2014年代初頭にFender社から発売されたコピーモデルも出品されたのだが、ギルモアさんがステージで使ったというだけで、10万ドルだったという…。

 

<出展されたギター一覧はこちら>

https://www.christies.com/features/Virtual-Tour-The-David-Gilmour-Collection-June-9958-3.aspx?sc_lang=en

 

生ける伝説というのか…。大きな驚きとして欧米ではニュースになっていた。いち小市民としては、オークションのトートバッグを手に入れるのが精一杯だった…。

 

IMG_0138

 

 

ちなみにピンク・フロイドのメンバーはみな良いフェラーリを持っている。ギルモア先生もF40などをお持ちだ。特にドラムのニック・メイスンは有名なコレクター(ただし、運転は相当ヘタ)。

 

今回のオークションでは総額20億円を売り上げたそうだが、全額寄付。
さすが、大物は違う。

 

 

それでは、また近々

 

A Prestissimo!!

Vol.123 読者はそれでも熱がほしい

出版不況が嘆かれて久しい。
紙媒体だけではない、TVやラジオも、「今は世の中インターネットだからねえ」などと、弱腰な言葉ばかりが聞こえてくる。

 

かつて、ネット前夜の時代ではあったが、少なくともバブルのちょっとあとくらいまでのころは、オーソリティといわれる専門誌から、新しく刊行される雑誌まで、とにかく発売日が楽しみだったし、読めば「なるほど!」と唸らせられることしきりだった。でも、すべてが新しい情報ばかりだったかというと、決してそうじゃない。新鮮な食材だけが美味しい料理の秘訣なのではないように、やはりきちんと料理されたものこそが美味しいのだ。

 

 

暗に今の編集者を批判しているのかというと、そのとおりだ。

 

 

どの業界もみんながみんな殺伐としているかといえば、そんなことはないと思う。

例えば音楽雑誌。名門のSM社さんをはじめ、いまでも精力的に「なるほど」とおもわせるような読み応えのある記事満載の雑誌やムックを刊行されている。決して安くはない金額だが、ついつい買ってしまう。

 

 

自動車雑誌はどうだ?
もちろん、当然ながら仕事なのでがんばっているが、好きなことを職業にできた幸せというのは、目指したが届かなかった人たちにすれば、本当に羨ましい世界なはずだ。そりゃ編集仕事は大変だ。でも、エンタメだってことと、自分が知りたいことは読者よりも深くなきゃいけないくらいの責任感は持ってほしい。

 

いつだって、楽しいことを教えてくれる「先輩」でなくちゃいけない。

 

自動車って、生活に根ざすもの、趣味に根ざすもの、いろんなユースケースがあるわけだが、そのどれにも属さない「他人事」な記事が多いのが海外のメディアとの大きな差のような気がする。

 

新製品の発売情報程度のことなら、それこそネットで拾えばいい。 それ以上の真剣に向き合うための情報源を、今も昔もこれからも人々は求めているのではないだろうか?

 

ネット上での情報に対する信頼性はこれからどんどん下がっていく。だからこそチャンスだ。

 

好きこそものの上手なれという言葉のように、むせるような、そしてうっとおしさすら感じるような熱量と愛が溢れた人でないと、こうした媒体を輝かせるのは難しいのかもしれない。Youtuberがその代わりになるという風潮もあるが、それはない。断じよう。

 

 

プロの矜持ってやつをなめてもらった困る。
がんばれ、雑誌! がんばれ、編集者!

 

 

それではまた近々

 

A prestissimo!!

 

 

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